郷土史歌ごよみ−ガラシヤ姫−
ガラシャ姫
@名家の姫とかしずかれ
美貌と才に恵まれて
足(た)らえる幸(さち)も幾年か
逆臣の子と譏(そし)られて
苦渋の日々を重ねつつ
A弄(もてあそ)ばるる魂を
ゼウスの御手(みて)に委(ゆだ)ねしも
戦国の世のいけにえと
もみ砕かれて散り急ぐ
花のいのちの儚(はか)なさよ
B来世(らいせ)の生(いき)をたよりにて
運命(さだめ)の前に抗(あらが)わぬ
悲劇の女ガラシヤの
一生(ひとよ)をしのぶ墓の前
心は今も傷(いた)むかな
山口白陽の詩に戻る
山口白陽文学館受付に戻る