新民謡風土記−上益城−

@矢部の山々春から冬へ

 変わる花笠雪化粧

 中で変わらぬ内大臣の

 橋はいつでも白い虹(にじ)

A海の外まで気を吐く楫子(かじこ)

 畠(はた)に水引く保之助(やすのすけ)

 こうと決めたらとことんまでも

 やらにゃおかない一本気(いっぽんぎ)

B明治維新の嵐に折れた

 宮部、横井の二タ柱

 国のためなら命もかける

 益城(ましき)男の土性骨(どしょっぽね)

 

※内大臣橋は高さ東洋一の鉄橋。

※矢野楫子(やのかじこ)は日本嬌風会長、布田保之助(ふたやすのすけ)は通潤橋(つうじゅんきょう)を架けた。

※宮部鼎蔵(みやべていぞう)は勤皇の志士、横井小楠(よこいしょうなん)は維新の先覚、ともに暗殺される。

 

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