新民謡風土記−菊池−

@菊は尊い御門(みかど)の御紋

 菊池一族ァ武士の華

 廿(にじゅう)余代のみ霊(たま)の上に

 散るよ桜の花吹雪

A日吉(ひよし)神社につつじが咲けば

 丘は五色(ごしき)の花模様

 向う通るはあの娘(こ)じゃないか

 傘にかくれた二人連れ

B菊池水源岩から岩へ

 奔(はし)る清水はどこへ湧(わ)く

 青葉うつして紅葉をのせて

 渕(ふち)に渦まく瀬にしぶく

 

※菊池武時(きくちたけとき)、武光(たけみつ)ら廿余代は南朝の忠臣として節をまげず数百年勤皇に一貫した。

 

山口白陽の詩に戻る

山口白陽文学館受付に戻る