郷土人物百年詩−清浦奎吾−

@ここは来民(くたみ)の明照寺(みょうしょうじ)

 裏の畑の鳥罠(とりわな)を

 お経よみよみふりかえる

 味噌すり小僧の普寂坊(ふじゃくぼう)

A雪かと紛(まご)う霜の朝

 薪(たきぎ)を拾い水を汲(く)み

 学にいそしむ咸宜園(かんぎえん)

 若い奎吾(けいご)の荒修行

B十四等の出仕から

 総理大臣大勲位(だいくんい)

 長い山路こつこつと

 清浦さんは一人旅

 

※一八五○、来民町明照寺(著者注:山鹿市)に生まる。

※日田の咸宜園に学び広瀬淡窓(ひろせたんそう)の塾頭となる。

※広瀬淡窓   休道他郷辛苦多、同胞有友自相親、柴扉暁出霜如雪、君汲川流我拾薪。

※大正一一枢密院議長、同一三年首相、昭和三年伯爵、同一七年(一九四二)歿九三才。

 

山口白陽の詩に戻る

山口白陽文学館受付に戻る