郷土人物百年詩−元田東野・井上梧陰−

  

@お花畑の麒麟児(きりんじ)と

必由堂(ひつゆうどう)の神童と

二本の若木たくましく

伸ぶ幕末の吹雪空

A東野(とうや)の帝(てい)に傅(かしず)くや

人倫(じんりん)やがて昭(あき)らかに

梧陰(ごいん)の廟(びょう)に列(つら)なるや

法治の基(もとい)ゆるぐなし

Bああ火の国に卿等(けいら)あり

並びて明治興国の

柱と仰ぐ後進に

聞け青雲の夢は呼ぶ

 

※元田東野(元孚=もとざね)は熊本城下花畑に生まる。(一八一八-一八九一)

※井上梧陰(毅=こわし)は竹部(現市立高校※筆者注:必由館高校と改名)に生まれ、必由堂に学ぶ(一八四三-一八九五)

※東野は明治天皇の侍講となり教育勅語を起草。

※梧陰は伊藤博文を扶(たす)けて明治憲法の制定に当たる。

 

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