ふるさと三代史−西南戦争−
西南戦争
@征韓論(せいかんろん)に敗れたる
夢を故郷に托(たく)しつつ
雌伏(しふく)の時を重ね来(き)し
大西郷に日はめぐる
明治十年春二月
A薩摩隼人(はやと)を迎え討つ
鎮台兵(ちんだいへい)は村育ち
谷(たに)将軍の指揮の下
廃墟の街を戦場に
死闘は続く五十日
B段山(だにやま)・植木・田原坂
いのち空しく散りゆきし
有為(ゆうい)の子らよ今年また
春はめぐれど苔蒸(こけむ)せし
墓標の群は物言わず
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